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北川悦吏子
2010年11月10日

48「ときどき、本気でこの人いいなあ……と思っている人には、ランク的には五百円でも千円のチョコをあげたりした(それでも領収証は切るけれど……)。」
    

   「バレンタイン営業」/『恋につける薬』
北川悦吏子/角川文庫

今回は季節は秋というのに「バレンタイン」の話題です。

3,4年前(と記憶しているのですが)には本命の男性には手造りのチョコをプレゼントするのがはやっていました(よネ?)。

去年あたりはあえて“男性に”ではなく、“自分へのご褒美として”最高級の材料を買いそろえて、世界でも名だたるチョコレート職人のレシピにそってトリュフなどを手造りしたり、そんな手間暇かけてはいられない女性は日本に進出してきたベルギーあたりの超高級店の超高級製品(当然高価な)を買い求めて帰り、1人静かに楽しむ、という傾向が生じてきたとか……。

北川悦吏子さんが「バレンタイン営業」で書いているのは中扉の日付けで1993年までの話だとわかります。

そのころ「テレビ番組の企画制作をしているにっかつ撮影所のテレビ部」の部員だった北川さんの「最初にやらされた重要な仕事は各テレビ局にチョコレートを配ること」だったと書いています。

1993年というと1989年が平成元年ですから平成5年のことで17年前ということになります。

北川さんたち女子社員は「20や30ものチョコレートを領収書をもらって買」って東京のキイ局を回って配ったのです。 「正真正銘の営業チョコ」だったのですがときには冒頭に引用したように営業効果を度外視する場合もあったのでした。

そんな営業チョコに企画書を包み込んで配ったこともあって、それで通った企画のひとつが『世にも奇妙な物語』シリーズの「ズンドコベロンチョ」という企画だったそうで、東大出のエリートサラリーマンがこの言葉の意味もわからないまま知ったかぶりをしているうちにその名を冠したプロジェクトのチーフに任命されノイローゼにおちいってしまうというストーリー。

「東大出のエリートは草苅正雄さんが熱演」して、「私の出世作」になったと書いています。

バレンタインデーにチョコレートを贈るという習慣を最初に考案したのは神戸のモロゾフで昭和11(1936)年のことだということですが戦後の昭和33年(現天皇と美智子皇后の婚約発表がこの年の11月)にメリーチョコレートが新宿の伊勢丹百貨店で復活させてはみたものの、売れたのはわずかに3枚だけだったと山下真史氏が書いています(『「食」の文化誌』/学燈社)。

バレンタインチョコにも半世紀以上の歴史があるのです。


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