古代文明アステカ王朝の時代、カカオ豆は貨幣として利用されていまた。それほどカカオ豆は高価で貴重なものでした。アステカ王は自らを神の子であると任じ、カカオ豆を潰し、蜂蜜をまぜ、毎日20杯も飲んでいたといわれます。ここからテオブローマ、つまり、神の食物の由来があります。
アステカの征服者、フェルナンド・コルテスは、カカオの農園を現地で拡張するとともに、カカオ豆を自国に持ち帰りました。スペイン王室は100年もの間、その効用の故にカカオを禁輸品として国外持ち出しを認めなかったのです。
その後、チョコレートはフランス、イギリス、ベルギーと全ヨーロッパに遍く知られるようになり、1847年、イギリスで現在のような食べられるチョコレートが発明されました。それまでのチョコレートは飲むだけの食品でだったのです。1875年、スイスでミルクチョコレートの製法特許が確立された。
リンネによってカカオは「テオブローマカカオ」と命名されました。これは「神々の食物、カカオ」を意味しています。
チョコレートは「神々の食物」と呼ばれるにふさわしい食品です。近年はポリフェノールが赤ワインの3倍含まれていると騒がれました。バランスのとれた栄養とミネラルを持ち、これ以上おいしく、また上品な味の自然食品はほかにありません。
<次回予告>
もっと詳しくチョコレートのことを知りたいと仰るマニアックなチョコレートホリックの人に、次回より2回にわたり、抜粋訳をお贈りします。
モートン夫妻はチョコレート狂が高じてとうとう自分たちのチョコレートへの思い入れをこめた本を出版しました。彼等の蘊蓄(うんちく)を傾けた記述をご覧ください。 |