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岸田今日子
2010年05月26日

39「ティラミスも食べたことはあるけれど、こんなに話題になっているとは知らなかった」
    

   『外国遠足日記帖』岸田今日子/文春文庫

70年代に「ムーミン」というフィンランドの女流作家トゥーベ・ヤンソン原作の物語をテレビ局がアニメ化して放映し、子どものみならず大人たちまで夢中になった時期がありました。

主人公のムーミンは河馬そっくりの姿をしていましたが河馬ではなく、「トロール」と呼ばれる妖精です。

TVアニメ「ムーミン」の声を担当したのが岸田今日子で舞台と映画で数々の演技賞を受賞した名優でした。父親が劇作家・小説家の岸田国士、姉は詩人の岸田衿子です。

『外国遠足日記帖』と『スリはする どこでする - 続・外国遠足日記帖』には80年代から90年代にかけて、友人と一緒だったり(吉行和子、富士真奈美)、行き先によっては朗読会の仕事をしながら楽しんだ外国旅行の様子が描かれています。

岸田さんはどうやらあまりチョコレートやケーキ類を口にすることは少なかったようなのですが、旅先で摂った食事については実に個性的な感性でおいしさ・まずさを表現しているのでその面白さを紹介してみようと思います。

たとえばインド旅行のプーナという町ではインドで初めて中華料理を食べに行き、吉行和子さんと2人「菜食主義を守って、お豆腐とか野菜そばとかを食べ」、ゆですぎたスパゲッティのような「そばのスープに醤油をたらしてしみじみと飲」んだりします。

ロンドンのシェラトンホテルでは「もう一度飲んでみたいほど」の「ワイルドマッシュルームのスープ」を、「オテロ」を観る前には“大衆ホテル”のコーヒーハウスで「固形洗濯石けん」のようなチーズに「ただゆでただけのラムのレバー」にこれも「ただゆでただけのニンジンとグリーンピースが山のように乗ったハンバーガー」を食べる羽目に。

フィンランドの旅ではスモークサーモンはどこで食べてもおいしいことを確認し、トナカイの肉は「ちょっと匂いがあってパサパサしている」ことを知ります。

フィレンツェでは南瓜(カボチャ)の花の天ぷらが「サクッとして」おいしいことを知り、ギリシアのクレタ島では「生(な)まのアーモンドは瑞々(みずみず)しくて甘い」ことを知ります。

吉行さんに富士さん(とその娘さん)と行ったスペインのバルセロナのホテルでは、「ピクニック」と称するお弁当を一人ずつ持たされます。これがなかなかのもので3種類のパンを使ったサンドイッチには生チーズ、厚切りハムと野菜がはさんであり、オレンジと洋梨が1個ずつつき、さらにオリーヴのびん詰と紙パック入りのジュースがつくという充実ぶり。富士さん母娘はオリーヴが大いに気に入って、岸田さんと吉行さんの分までぺロリと食べてしまいます。


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